古典力学

単位について知る

古典力学に限らず、物理学における何らかの物理的な量のことを「物理量」という。物理量はその量を表す「数値」と「単位」の2つの組み合わせで表現される。

物理量同士の計算においては、数値だけでなく、意味論的には単位についても計算が行われている。

例えば、ニュートンの第二法則(いわゆる運動方程式)を例にとろう。

F = ma

この力「F」の単位はN(ニュートン)である。この単位Nは別の単位表現でm(メートル) * kg(キログラム) * s(秒)^-2 と表すこともできる。

上記運動方程式の右辺のm(質量)の単位はkgであり、またa(加速度)の単位はm * s^-2である。これら単位2つを乗算すると、やはりFの単位であるm * kg * s^-2となる。

物理の計算を行う際、計算があっているか確認するときには、単位の計算の方もあっているか確認することは有効な検算方法といえる。

SI単位系

物理量の単位の取り方について、世界的な取り決めがあり、その取り決めによる単位系を「SI単位系」と呼ぶ。

前述の通り、単位には様々な種類があるが、単位には一番基本となる単位と、それらの単位の組み合わせによって表現される複合的な単位(力の単位(m * kg * s^-2)や加速度の単位(m * s^-2)など)が存在する。複合的な単位については、ものによっては別名(N(ニュートン)など)が割り当てられている。

SI単位系において、一番基本となる単位は「SI基本単位」と呼ばれ、つぎの7つの単位が存在する。

物理量単位記号
時間s
長さメートルm
質量キログラムkg
電流アンペアA
温度ケルビンK
物質量モルmol
光度カンデラcd

複合的な単位は「SI組立単位」と呼ばれ、例を挙げると以下のようなものが存在する。